北関東の家づくり
北関東型住宅とは?
現在当社では、高気密高断熱の「北関東型住宅」を造るために、室蘭工業大学システム工学科「鎌田紀彦」教授の指導を受けて、設計・施工を行っております。北関東型住宅の概念とは、
北関東型住宅=夏の暑さ対策
夏(暑さ)は高気密高断熱住宅では、涼しいとき(朝夕)窓を開け暑い時間窓を閉めて冷房するのが一番省エネです。今までの生活習慣で、夏は窓を開けて生活しがちですが、これでは家の中に入り家を温めてしまいますが…??せっかくの高性能住宅を生かし切れません。そこで、窓を開けても、熱帯夜でも少しでも空気の動く家をつくることが大切になってきます。
夏の日差しを遮断するつくり。家を留守にし、窓を閉め切っていても暑くならないつくり。これらが、北関東型住宅の概念です。
北関東型住宅の概念図
断熱・気密性能を上げる
夏の日よけ対策
熱帯夜に空気の流れを作る
卓越風を取り入れる
A 越し屋根
暑い空気は熱気ダマリとなって、二階の天井にたまっていきます。
熱帯夜で無風状態の時でも、天窓を開くことで、天井から腰屋根へと熱気を逃がすことができます。
もちろん冬は閉めておきます。
B 桁上断熱
天井の上に床(桁上)を作ることで、耐震、気密、断熱材を敷く場を得る。
断熱材の厚みが350mm以下になると屋根の中(小屋裏)熱気(夏)が2階の天井から部屋に伝わることを示したデータ。
C 屋根断熱
勾配天井、ロフトなどを設けるときに使う工法です。
天井の型は主に切妻となります。
外壁内壁と同じく防湿気密シートを貼る。
「通気くん」の説明
外部壁の内側の通気層からの空気、棟天からの外部空気を通すスペースを確保するための商品名。又、断熱材へ入り込んだ湿気も吸い上げられ排出されます。
D 天井断熱
天井の上に施工する断熱材で、ブローイング工法といいます。吊り木周りも隙間無く施工できる便利な工法と断熱材です。屋根の型が入母屋・寄せ棟等に使用します。室内の容量が勾配天井より少ないため、断熱性能は上がります。
E 外壁
高性能グラスウール(厚さ120m/m)を柱と間柱の間にきちんとはめ込み、室内側に気密シート(ポリエチレン0.2m/m)を貼って空気。湿気を遮断します。
結露が発生しないよう、このグラスウールの入れ方と気密シートの貼り方に気をつかい手間をかけます。
コンセントボックス周辺も覆います。
壁の中に空気、湿気が入らず、壁内の結露を防ぐことで、壁の中での木材の腐りを防ぐ大切な工事です。
標準施工、壁のコンセント
左の写真の赤丸は当社が標準施工で行っている気密処理をしたもので、右側は気密処理をしていないものです。
透湿、防水シートを遮熱性能を持った透湿防水シートに変更(06/6より)
通気層がある場合は効果無しとの研究報告で使用中止(09/6)
※外壁のウラ側に直接貼る(通気層無し)場合は効果有り
サイディングでの防水はもちろんですが、第二の備えとしてタイベックとサッシの合わさりもコーキング
透湿防水シート
F 喚気システム
熱交換、換気第1種
入ってくる外気(吸気)に排気する室内の空気の熱を吸気側に移す。
「省エネ度NO.1」
第3種換気 ダクトタイプ
室内の空気をダクトに集めま、まとめて排気。外気は吸気口によって入れます。
「換気扇のメンテがかんたん。外壁の貫通穴がパイプファンより少ない」
第3種換気 パイプファン
シンプルでメンテナンスがかんたんですが、外気の強風などの影響を受けやすい。
「外壁の貫通穴が多くなる」
G パーゴラ
ヨシズやスダレを取り付けたり、植物などをはわせて日除けをするための構造物。
日射の熱は窓ガラスの外側で遮ることが必要です。
下の写真は、スダレで窓を覆った真夏の住宅の様子です。夏の日射で、屋根や外壁は50度から60度に達しますが、スダレで遮っている部分は温度が低くなっていることが分かります。
1階
ひさしに、スダレ用フックが付いていると便利。
ひさしのフックにスダレを掛けて下場金物付コンクリートを置きひもで縛る。
スダレ、ひも、石=2,000円以下!
2階
オーニング、手動、電動で広げる、畳む。高価ですが、見た目、使い勝手がよい。
H サッシ
Q値(熱損失係数)を考えると樹脂サッシがおすすめです。
【断熱材をいくら使っても「窓」から熱は逃げていきます】
四季を通して快適に暮らすには、窓の性能を高め、暑さや寒さの影響を最小限に抑えることが重要です。左図は、家全体からの熱の出入りを示しています。窓の性能によって住宅の快適性が大きく左右されることがわかるでしょう。
「窓」選びのポイント。(ガラス選びとフレーム選び)
窓はガラスとフレームで構成されているので、両方とも断熱性・遮熱性の高い材料を選ばなくてはなりません。まず、ガラスは2枚の板ガラスの間に乾燥した空気を封入した複層ガラスを選びましょう。続いてフレームですが、素材は樹脂を選びましょう。樹脂はアルミの約1000分の1の熱伝導率しかありませんので、フレームに樹脂を選択することで窓の断熱性能は飛躍的に高まります。
樹脂サッシ・シャノンの優れた断熱性と快適性。
では、どのような窓にすればよいのでしょう?
その解答がが樹脂サッシとLow-E複層ガラスです。仮に、一般的な「アルミサッシ+単板ガラス」の熱損失の割合を100として比べると、「アルミサッシ+複層ガラス」なら71パーセント「アルミ・樹脂複合サッシ+複層ガラス」で54パーセント。それに比べて樹脂サッシ・シャノンはなんと26パーセントという低い数値。つまり、アルミ+単板ガラスに比べて74パーセントも熱損失を抑えられるのです。
I 地窓
涼しい風を取り入れて眠りたいですね。でも、1階の窓を開けたままにして休むのは防犯面で心配な時代です。そこ で、地窓を設けることをおすすめします。床上から50cm以下の窓高で、外側は面格子で防犯し、ルーバーで目隠しします。取り付け位置は、建築地の卓越風 を参考に設計します。
写真のトレーキャップタイプも防犯に有効です。
J 基礎
基本的には基礎断熱を使用します。
冬季、地面からの冷気が基礎コンクリートに伝わるのを防ぐためです。断熱材は水に強いポリエチレンフォーム。断熱材の取り付け方法は、設計条件によって変わります。
基礎の補強
左の写真は’04の新潟県中越地震の被害例です。
基礎の端部は、建物が振られた際、力が集中し破損しやすいため、出隅にはコーナーハンチ(三角補強)を設けてます。
地盤調査
地盤にあった基礎とするため、当社ではJIOによる地盤調査と判定結果によって、基礎を設計・施工しています。地盤の地耐力が低い場合には、地盤改良や杭を打つなどの対策が必要です。